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私とサッカー (後編)

2026年10月1日

サッカーを始めて数か月経ったある日、本屋で立ち読みしていると高校サッカーを特集した雑誌を見つけました。そこには「県ベスト16に進学校が勝ち上がる理由」みたいな特集が載っていました。

細かい内容は忘れましたが、運動能力だけでなくいかに頭を使うかが大事というようなことが書いてありました。フォーメーションとかトライアングルとか図形を意識した動きが重要なので、数学が得意な方が有利という部分だけ覚えています。これは「運動神経の良い人しかスポーツはうまくならない」という固定観念を大きく変えてくれました。たしかに足が遅くても早く適切なポジショニングをとれれば先回りできるし、点を取る力がなくても良いパスが出せれば得点に貢献することはできる! そう閃いた私は、得点を獲る選手よりもその起点になる選手を目標にするようになりました。

私は浦和出身で当時レッズ戦をテレビ埼玉でよく見てたんですが(十万石饅頭のCMがたくさん流れるやつ)、その時10番だったパスの名手ウーべ・バイン選手が最初の憧れになりました。目標に近づくよう彼のプレーをできるだけ真似して、技術不足を補うように動き出しや状況判断を早くしているうちに、フィールド全体が車のナビのように見えてくる時期がありました。そういう能力を「俯瞰」というようですが、不思議なことにあの頃の自分にはこの感覚があったんですよね。数学を頑張って勉強したおかげなのか…? その能力は長くは続かなかったので、どうしてそんなことができたのか今となってはわかりません。

俯瞰について詳しく知りたい方は、サッカー漫画の【アオアシ】を読んでみてください。主人公がその能力を武器に強い相手と戦っていく、私の中で一番オススメのサッカー漫画です☆ 

その後大学では高校時代の仲間とサッカーサークルを作り、仕事を始めてからも職場内にサッカー部を作って続けていましたが、結局俯瞰の感覚は戻らないまま年をとりました。一般の試合などに出ることはもうないでしょう。それでも横浜に来てからもサッカーのおかげで新しい仲間ができましたし、サッカーと出会えて良かったと思っています。